仕事の記録

幸運を育てる 0.08

医療保険や介護保険課での書類業務と言うものはつまらないものだと思う。

他の業種とは異なり、基本的に書類の形式は決まっており、原点がない書類がいい書類とされる。

頑張って作った書類だからといって報われることはない。

しかし、つまらないものではあるが、手を抜いてはならない重要な仕事だとも思う。

サービスのクオリティ、つまり僕たちの中で言う治療技術を上げることは、目の前の患者さんや利用者さんを喜ばせることができるし、その周りの人間を喜ばせることもできる。

そして、その喜びが大きいほど、CMさんの意識に深く残り、困っている患者さんや利用者さんを紹介してくれる。

目の前で喜んでくれる人がいるなら、どんな人だって頑張れるはずだ。

書類業務を頑張ったところで喜んでくれる人はすくない。

仕事というより作業と言えるような内容だ。

計画書の作成やケアプランのチェック、訪問リハビリに出るための必要書類は揃っているかなど。

この書類業務を怠ると、足元をすくわれてしまう。

一般企業では確定申告漏れなんてあると、信頼や金銭的な面で大ダメージを受けるはずだ。

保険の分野でも同様で病院や険施設を問わず書類は重要となってくる。

むしろ、一般企業よりも保険によって診療報酬を得ている私たちは、下手をすれば一度のミスで会社が吹っ飛んでしまうような金額の損失を出すことだってある。

書類が揃っていて初めて、ほけんがおりるのだから。

他の商売だと、書類のミスで売上が落ちるということはほとんどないだろう。あったとしたら、それは実態のない数字だと思うが。

保険の場合、1割負担の人だと、後の9割は税金から支払われているわけで、書類が足りなくて保険が効かないよ、となってしまうと9割を払い戻さなくてはならない。

それって一般企業だとありえないことだと思うけど、保険でやっていることは常識なんだぜ。

言うなれば、治療技術の向上は会社としては攻めの対応で、書類の不備をなくす事は守りの対応となるとはずだ。

安定した会社とは守りがしっかりしている会社だと思う。

僕の周りでは守りがしっかりしていない会社で返礼の対象になった所などがあるがやはりダメージを受けている。

そして、守りがしっかりしているかは入社してみなくてはわからない。

どうしてもリハビリスタッフの視点だと患者さんへの対応が優先されてしまい、書類業務の対応に時間をかけないということがおこるかもしれない。

でも、会社が吹っ飛んで困るのは患者さんや利用者さんなんだぜ。

なぜこんな話をしたくなったのかと言うと、入社して2週間ほど経つが、早くも監査対策をしなければならないという場面に遭遇したからだ。

「ちょっと待ってくれよ。」

入社した新入社員を監査に当てて大丈夫なのかと心配になる。

そもそも医療保険と介護保険は異なる、そして訪問リハビリでも訪問リハビリと訪問看護からのリハビリテーションでは必要な書類や加算等が異なってくるためちゃんとした知識がないと確認するのは難しいのではないかと思っていた。

僕としては新人に任せるような簡単な仕事ではないと思っているのだが、案外そのような考えを持っている人は少ないようだ。

おそらくではあるが、ほとんどのリハビリの職員は書類に対する脇の甘さがあると思っている。どうしてそのような土壌が生まれるのかと言うと、リハビリに対して鋭いメスが入ることが少ないことが原因だと思う。リハビリ部門よりも他の部門がしっかり見られているもんだと言うような認識があるのではないかと感じている。

しかし監査はやってくる。特に株式会社では他の部門もないことが多いためリハビリの書類がきちんと揃っていないという事はかなりのリスクがあるのではないかと思う。

この会社はどうなのかというと、歴史の浅い会社のせいか書類の不備が目立っている。

そして、担当した人自身、退職しているので誰がその書類に対しての責任を持っているかも曖昧だ。

おいおいこんなんで大丈夫なのかよーと不安になる。

特になにか起こるわけではないが、書類の束の中に不安要素が詰め込まれているような感じがして嫌な気持ちがする。

そして現場のスタッフはそれに対する危機感があまりないように感じる。

たとえ、書類不備による返礼が起こったとしても自分たちの給料には影響がないとでも思っているんじゃないだろうか。

いやいや、そんなこともあるんだぞと僕は昔のことを思い返した。

<続く>

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