雑記

課題が抽象度の高いままだと失敗する

訪問をやっていて、良くなっていきたいけど、やる気が問題だねと言われるケースがあります。

実際、やる気のなさを問題とされるケースがありますが、本人としては頑張りたい気持ちはあるけど、何をしていいのかわからないというような場合があります。

そのときに、セラピストが行わなくてはならないのは、適切なゴール設定です。

ゴール設定の重要性はセラピストでなくてもわかると思います。

病院に勤務しているセラピストの場合は、在宅復帰に向けてどのような能力が足りていないのかと言うような視点でみるはずです。

つまり、ADL能力がどの様になっていくのかというような視点でみるはずです。

病気により、機能が低下した患者さんの場合、リハビリをやることで機能的に回復していく方がほとんどなので、そのゴール設定は適切です。

しかし、こと在宅になると、同じようなゴール設定では失敗してしまうことがほとんどだと思います。

なぜなら、機能的な回復は医療保険の領域で概ね達成されているはずだからです。

そのような状態で、さらなる機能の回復を図ろうとしても、なかなか効果が出ずに患者さん自身に停滞しているような印象をもたらしてしまいます。

どのようなことでも、伸び続けるというようなことないはずです。

歩ける人に、安全に歩けるようになる。

転倒しないというような目標設定もよくありません。

これは消極的な目標設定です。

いっぱい歩いても、一歩も歩いても同じように目標達成になります。

目標設定は、能動的に行動した先に達成されるようなものを設定することが重要です。

そして、難易度が高い場合は途中のゴール設定が必要です。

場合によっては、最終的なゴールまでのあいだの短期目標の段階が、3つや4つ、場合によっては10こ以上あってもいいと思います。

最近の患者さんのケースでは、最終的な目標は仕事復帰、もしくは温泉に行くというようなレベルに設定します。

しかし、現状では歩く能力はありますが、一人では家から出ることのできないような状態です。

最終目的に対しての現状を考えるとかなりのギャップがあります。

ここで目標を転倒予防としてしまっては、ますます外に出る機会を奪ってしまいます。

まず、はじめに行うことは床からの立ち上がりの獲得です。

能力をゴール設定にするなと言っていましたが、このケースの場合は別です。

歩く能力が非常に高い方で、屋外歩行もフリーで行うことが可能です。

しかし、床からの立ち上がりの獲得ができていません。

能力的にはすでにできるレベルですので、練習をしてできる状態にしていきたいです。

次のレベルに関しては、もう行動範囲のレベルになってきます。

歩く能力は獲得できているので、半径500mのスポットにいってくる。

その範囲でできることを達成していく。

まずは、近くのコンビニで買物をしてくることです。

お金の支払はまだ難しいようですので、IC系のカードでの決済を行います。

何度も行くことで、店員に覚えてもらいます。

本人の能力を変えるのではなく、繰り返しサービスを使うことで、周りの環境を本人にとって最適なものに変えていくような努力をしていきます。

訪問セラピストの役割として、利用者の能力や患者の能力に意識が向きがちだと思うのですが、

周囲の人間も含めた環境の再構築というものも重要だと思っています。

であるならば、セラピストが率先して関係性を築くことはある意味では重要なことだと思うのです。

利用者さんのことを周囲の人達に知ってもらう努力をすることが重要だと思います。

元所の都市圏ではなかなかそのようなコミュニティを作り出していくことは難しい用に感じます。

なぜなら、みんなが歯車として、人間性を排除したような社会の作りになっているからです。

近くのコンビニに行ったときに声をかけてくれるような状態を目指していく必要があると思います。