新コロナウイルスの影響が大きくなってきている。
前からこうなることは予測していたが、このままのペースだと4月中に感染者が1万人を超えるのは、火を見るよりも明らかだろう。
しかし、このような自体になっていても、世の中の一般的な人たちは、自分ごととして捉えることができていないのではなかろうか。
今は、まだ医療体制が生きているが、いつ崩壊してもおかしくない。
イタリアでは、100人を超える医者が死んでいる。
医療体制が崩壊してしまったときに、死者数は飛躍的に跳ね上がるのは間違いない。
これは、コロナウイルスに限らない。
なので、看護に携わる人間に求められるのは、医療施設への負担を増やさないことだろう。
通称時でもその役割を果たすことが私達に求められていたが、より一層重要になっている。
目次
東京都からも私達の役割は認められ、求められている。
東京都福祉保健局からも訪問看護の役割を求められています。
1.サービスの継続について
介護サービスは、利用者の方々やその家族の生活を維持する上で欠かせないものであり、適切な感染防止対策を前提として、利用者やご家族の状況を踏まえ、必要なサービスを継続的に提供されるようお願いします。
(引用:東京都福祉保健局)
しかしながら、訪問系のサービスであれば、ウイルスを持ち込むリスクにさらされたり、施設系のサービスであれば、クラスター発生のリスクがあったりします。
どちらにせよ、高齢者の感染は生命維持に大きなダメージを与えることは疑いようのないことであり、現場スタッフの神経を消耗させることは疑いようがありません。
しかも、この状況が一ヶ月単位で収束することは難しく、すくなくとも半年、ながければ数年間続くことが予測され、現場には長期戦を戦う準備が求められます。
長期戦で重要なのは、自分の状態を限界を超える水準まで引き上げないことです。
限界を超えた、努力は自殺行為です。
おそらく、今後、それぞれの職場でもスタッフがコロナに感染するリスクは高いと思います。
感染者が出た際にサービス提供を継続するのは困難であり、そうなった場合、事業所ごとに協力する必要があります。
今は戦時中であると心得るべし
今は、人類とコロナウイルスの戦争だと考えてもいいでしょう。
人口6000万人のイタリアでは、死者数は2万人に迫る勢いだ。
アメリカでも死者数は1万4000人の数がなくなっている現状がある。
日本では、死者はまだ100人に満たない数だが、一日あたりの死者数、感染者数は指数関数的に増えていく。
つまり、その場の数を見て、やばいと感じたときにはすでに手遅れとなってまう。
いったん、医療の壁を突破されてしまったら、どうすることもできなくなる。
このままの状態が続くと、東日本大震災の数を超える死者数が出てしまうのは間違いないと思う。
もうすでにイタリアでは、東日本大震災を超える死者が出ているのだ。
訪問看護のチームを維持する。
チームを維持するために重要なのは、チームの限界を超える努力をさせないことだ。
医療従事者は放っておくと、死ぬまで働く。
しかし、医療従事者が目の前の命にこだわりすぎると、その後に続く新たな感染者の命を救うことが難しくなる。
ミスも増える。
なので、トリアージが必要になってくることも予測される。
一つ、いっておきたいことは、緊急事態宣言が叫ばれているのに平気で出歩いている人の場合、大切な家族が今にも死にそうになっていたとしても、あんまり文句言わないでほしい。
そのような環境を生み出したのは、自体を正確に把握する努力をせずなんとなく生きている、あなたのような人間が原因だからだ。
緊急時に必要なことは、現場の人間が限界を超えないようにコントロールすることだ。
具体的なアイデア
- チームの状態把握・メンタルケア
- 補給品の把握・確保
- 内部利用者の把握
- 提供サービスの内容調整・啓蒙活動
- 外部組織との連携
チームの状態把握・メンタルケア
緊急時に重要なことは自分のチームの状態を正しく把握することだ。
なので、連絡を密にするということがよく言われる。
しかし、闇雲に連絡を取ればいいというようなものではない。
トップダウン式に状態把握をさせる場合。
それぞれのリーダーに部下の状態のどのような点について確認しなくてはならないのか共有しておくことだ。
くれぐれも、直接のやり取りで聞くようにしてほしい。
この項目について、それぞれメールしておいて!というようなやり方は悪手であるので決して行ってはいけない。
- 家族の状態。
- 仕事の回数をどうしたいか。
- その他気になることはないか。
確認する項目は、正社員と非常勤で異なるが、家族の状態について確認することだ。
同居者に小さな子供がいないか、高齢者はいないか、合わせて、不安はないかを聞いておく。
この場合、不安を解決しようとしてはいけない。ただ聞くことに注意すること。
次に、本人の仕事に対する意欲、訪問におけるリスクや不安について聴取しておく。
場合によっては、給料カットで、訪問件数を減らすような対応も必要になる。
最後に、事業者側に知っておいてほしいことはないかなど、オープンの質問で聞いておく。
話しておきたいことは無いか?などの質問でもよい。
精神的なケアを行う意味合いもあるので直接遣り取りをするように。
補給品の把握・確保
まずは、給料をきちんと払える旨を伝えておこう。
休業になった場合でも、最低限の収入を約束できることが望ましい。
次に把握しなくてはならないのは、医療物品の確認だ。
ここで把握するのは、あと何日持つのか把握することである。
なんとなく数を把握するのだけでは意味がない。
大体、一日の訪問件数や人数は決まっているので、どのくらいの数を消耗するのか計算できるはずだ。
残り何日もつが、アルコール綿を半分ずつ使うことで、3日間伸ばすことができるなど、具体的な指示にすること。
その日使う物品だけ持っていくようにというような指示でもいいし、まとめて持っていくことで接触頻度を減らすということも重要だろう。
内部利用者の把握
利用者の中でサービス提供の優先順位をつけておく。
看護が必要な人だが、回数を減らすことができる人と、どの程度までなら許容範囲内かを確認しておく。
これは、スタッフが感染してしまったときの対応で必要なことだ。
もし、ステーション内で感染者が出てしまった場合。
サービスを中止することが難しい利用者と一時終了しても大丈夫な人にわけて、サービスを提供する。
提供サービスの内容調整・啓蒙活動
提供サービスを職員が訪問できなくなることを前提に進める。
家族や本人に対しての指導を行うことだ。
どうしても、看護スタッフが来なくてはならない人の場合は、他事業所との連携が必要となる。
リハに関しても、セルフエクササイズの強化、感染予防などに関しての啓蒙が必要となる。
高齢者が過度に外出を制限して二次的な廃用が生じるようなことがあってはならない。
なので、散歩やジョギングは良いということをきちんと説明しておこう。
外部組織との連携
情報共有や非常時の対応の確認だ。
一度、しっかりと連絡をとっておけば、大丈夫だと思うが、お互いの状態を把握しておくことは重要だろう。
まとめ
緊急時にはいろいろなことが生じるだろう。
しかし、重要なのは長期戦を予測してチームを潰さないことだ。
サービスの質が悪くなろうと、多少のミスが起きようと、潰れなければ立ち上がることはできるはずだ。
通常時とは異なるマネジメントが必要になる。
皆で頑張りましょう。