時給で計算する必要性を以前に書きました。
しかし、それは第1段階です。
従業員としての境遇を改善していくためには必要な視点です。
金持ちとおさんのキャッシュフロークワドランドでいうところの左のフェーズでしょう。
このフェーズでは、自分の労働力の価値を挙げていく段階です。
労働力の価値は時給で計算するのが一番効率的でしょう。
しかし、なにか事業を始める際に周りから言われることで多いのは、それって時給いくらになるんだよ?という言葉です。
次に考えるのは、いかにして事業収入を作り出すのかというような視点です。
金持ち父さんのなかに、水道の事業の例が出てきます。
その例がとてもわかり易かったので紹介したいと思います。
ある村では、水の供給に問題を抱えていました。
そこで、村長は住民に水の問題を解決してくれる人を募集します。
あまり沢山の人がその事業に取り組むと、競争が激しくなり事業が立ち行かなくなると考えたので、村長は2人の男を採用しました。
一人の男は、採用が決まるとバケツを2つ購入し、近くの川から村の井戸まで水を運び続けました。
もうひとりの男は、バケツの男の様子を見ると、そのままどこかへ行ってしまいました。
バケツの男は、もうひとりの男がいなくなったことを、喜び、毎日せっせ水を運びました。
村人は、水が運ばれてくることに喜び、男に対して喜んでお金を払いました。
毎日毎日、男は水を運びます。
しかし、本当に毎日やっていると体が持たないので、日曜日は休みます。
あるとき、どこかへ行ってしまッタと思っていた男が村へ帰ってきました。
男は帰ってくると、村の道に穴を掘り始めました。
その様子を見たバケツの男は、穴を掘る男に尋ねます。
「いったいなにをしているのか?」と。
そうすると穴を掘る男は答えます。
「川から、村まで水道を引いているのだ。」と。
その話を聞いたバケツの男は馬鹿にします。
そんな事はできるはずがないし、穴をほっている間はお金がもらえないじゃいないか?馬鹿なのか?
しかし、穴掘る男は意に介さず、黙々と作業を続けるのでした。
そして、3ヶ月後。
穴を掘る男の水道がついに開通します。
途中では、様々な困難がありましたが、一つ一つその問題と向き合い、解決してきました。
なにより、穴掘る男は、水道が開通した未来をイメージし続けました。
水道が開通したことで、村の水の代金は大きく下がりました。
それに加えて、日曜日も水の供給を欠かしません。
安く、きれいな水に対して村人は喜んでお金を払いました。
バケツの男はそれを見て焦ります。
そして、バケツをさらに2つ買い足し、今度は休みも返上一日中、家族も動員して、水を運び続けました。
しかし、急いでいるため、水には汚れがまじり、村人からクレームがやみません。
バケツの男は、体にムチを打ち働きますが、いよいよ限界です。
ついには、体を壊し、仕事をやめなくてはならなくなってしまいました。
水道の男は、その仕事を他の村にも教えてあげることで、さらなる利益を上げ続けました。
仕事に関する有名な話だと思います。
この仕事は時給では計算できません。
この働き方では、最初に、金もしくは労働力などの資本を投入します。
一時的には赤字になってしまうのです。
しかし、最初に資本を投入して商品を開発するのは、従業員としての働き方を卒業するためには必要なことです。
次のステップでは、資本を投入して商品を開発する。