書評

<書評>雇われない生き方『貧乏はお金持ち』

この本は、2009年に出版された本です。

2009年とはどのような年だったか覚えていますか?

その前の年、2008年にはリーマン・ブラザーズの経営破綻があり、いわゆるリーマン・ショックによる世界的な不況がおこりました。

つまり、そのような景気不況をどのように乗り切り、豊かに生きていくのかということについて書かれた本だと思っています。

僕がこの本を知るきっかけは、ネットラジオVoicyのパーソナリティのサウザーさんが紹介していた本でだったからです。

著者は、橘玲さん。

橘玲さんの本を初めて読んだのは、2019年。

『上級国民/下級国民』という本を読んだのですが、その切り口や洞察の深さに驚きました。

間違いなく自分の見識を深め、広げてくれる本だったのです。

読書好きの方や社長さんに聞くと、好きな著者の名前にちょくちょくあがる理由がわかりました。

国や会社は、人でありものである。

この本にはどんな内容が書かれているのかというと、「幸せになるために使えるものは使っていこう。」という主張だと思います。

その、つかえる「もの」が法人であり、国であるという考え方です。

会社とは何なのか?という問を突き詰めていき、その上で制度上の抜け穴を上手に利用する方法が書かれています。

出版が2009年ですので、法律が改定され、本の内容が違法になっている可能性もあります。

しかし、実際にどのような方法で豊かに生きることができるのかという点よりも、このように考えることが重要だという指針をもたせてくれる本だと思います。

この本を読んだことで、国や税金についての理解を深めることができました。

国も法人のようなものである。

国がなぜ税金を徴収していると思いますか?

道路を整備するため?

社会保障を整えるため?

警察を作って、世の中を平和にするため?

確かにそのとおりです。

しかし、それらは手段であって、目的を忘れています。

それらの手段は、国民が豊かに、幸せになるための方法として整えられているのです。

つまり、国民を豊かにするために、道路を整え、社会保障を整備し、街の治安を良くしているのです。

国の目的は、国民を豊かにすることです。

国民を豊かにするために徴収されているのが税金なのです。

ここを履き違えてはいけません。

そのために法律を整えているのです。

つまり、法律に則った上で、自分たちが豊かになろうとすることは、国の利害と全く一致するのです。

脱税は悪いことです。

しかし、節税はなんの問題もありません。

脱税は、法律を逸脱することです。

これは、ルール違反ですよね。

節税は、ルールを守りつつ自分の生活を豊かにするために工夫することです。

サラリーマンでは、節税する方法は殆どありません。

せいぜい、ふるさと納税が良いところでしょう。

しかし、法人があれば経費を使うことができます。

この経費というものが、節税に当たりとても重要になります。

そして、フリーランスが自分ひとりの会社、「マイクロ法人」を設立することで、非常に豊かになることができると書いています。

「マイクロ法人」とフリーランス

2009年、この本が出版された当初は、日本のフリーランスの人口は300万人程度でし。

この本では、10年後には1000万人を超えると書かれています。

そして、現在2020年では、1000万人を超えるフリーランスが存在しています。

この本が書かれた当時では、信じられないようなことだったと思いますが、実際にその通りになっているのです。

その予測の、根拠はアメリカの動きだったようです。

とうじから、アメリカのフリーランスの数は多く、人口の3分の1はフリーランスとして働いていたそうです。(現在もそれくらいのフリーランスがいます)

なぜ、アメリカ人はフリーランスになるのかというと、マイクロ法人を設立しているからです。

おそらく、日本人の大半の人が法人を持つことのメリットについて理解していないと思います。

それだけ、日本ではリカレント教育がされておらず、国民を馬鹿にしておいたほうが都合が良かったのです。

国民が自分の頭で考えずに、会社の歯車として動いてもらったほうが、より良い製品を海外に輸出できたのです。

しかし、そのような成長も限界があります。

これは、イノベーションのジレンマという本で解説されているのですが、今回では説明は省かせていただきます。

フリーランスという響きに惹かれて、なんとなくフリーランスになる人が増えているように思えます。

しかし、フリーランスの一番のメリットは、法人を持つことによって、税制上、有利に行きていくことができるという点だと思います。

しかし、現状、法人を持つフリーランスが多い印象はありません。

自分の法人を持っていることに対して、当たり前の世の中はまだ来ていないですよね。

これは、会社員でもできるのですが、自分の法人を持つことに対して、消極的なのが日本人のようです。

本の中で、とある会社のエピソードが紹介されています。

その会社では、給料を委託業務料として社員に支払うことができる制度を整えたのですが、その制度を利用する人は一人もいなかったそうです。

僕は、この本を読んでいるので、今の給料としてもらっている収入を委託業務料で支払ってくれると聞いたら、喜んで受け入れますが、この意味を理解できない人は多いと思います。

お金がほしいと言いつつ、お金を守る方法を理解していない。

僕は、今も経済的に豊かに生活しているわけではありません。

なんとか行きているというような状態です。

しかし、今はこれでいいと思っています。

正社員時代は、自分の収入が少ないことを会社のせいにしていました。

しかし、お金が貯まらないのは、自分がお金について何も知らなかったからだと思っています。

そもそも、給料として支払われる金額は経費なのであって、自分をお金に困らないようにするためのものではなかったのです。

会社員時代に、子供を持っている方が社長に給料の交渉をして、上がったケースがあります。

その人はものすごく仕事ができるわけではありませんでした。

そして、家族が増えたことで給料が上がるということに対して、反感を持つ社員もいました。

しかし、給料というものは経費なのです。

何も仕事の成績に対して支払われるものではなかったのです。

家族が増えればその人が維持していかないといけない金額は異なります。

豊かになるためには、知識が必要です。

この本は間違いなく、自分を豊かにしてくれるきっかけとなるような知識の詰まっている本だと思います。

すこし、経理的な知識がないと読むのが辛い部分もありますので、その部分は読み飛ばしてしまってもいいかと思います。

サザエさんを例にして解説されている、サラリーマン法人「フグ田」の話は

非常に面白いのですが、損益計算書や貸借対照表の知識が合ったほうがより楽しめると思います。

そのような知識がない方は、先に「金持ち父さん貧乏父さん」を読んでおくと理解がスムーズだと思います。

まとめ

知識を持っているだけでは、身がなく実際に実行することで、その知識が知恵や経験に昇華されると思っています。

この本を読んだことで、今年チャレンジしてみたいことが増えました。

まずは、今年は白色確定申告をしたいと思います。

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