理学療法

〈研修レポ〉介護予防推進リーダーPart2

こんにちは。今回も先週に引き続き、介護予防リーダー指定研修の実務コースを受講してきました。前回は川越でしたが、今回は武蔵浦和の埼玉建産連研修センターでの開催です。

 Key Point

・ご近所型介護予防の「住民主体の通いの場」の支援ができる。

・介護予防という観点だけでなく、発展的に考えることができる。

・後方支援の意味を理解できる。

・現場の運営に関する実務ができる。

前回の研修では、地域に出る際の心構えや地域の資源について、「ご近所型介護予防支援事業」の概念を学びましたが、今回はその実務編です。実際に地域に出た際に、地域の人達の主体性を引き出しつつ、どのように支援していくのか。体操教室などの運営の際にどのようなことに留意すればいいのかなど、実務的な内容が中心です。実技やロールプレイなども多く、実際に地域に出た際のイメージができたような気がします。

 講義は、岡持先生(霞ヶ関南病院)による「確認!ご近所型介護予防」、阿久澤先生(川越リハビリテーション病院)による「住民がやる!と決めたときの応援方法」、高野先生(圏央所沢病院)による「ボランティア講座の進め方・注意点」、今村先生(関東脳神経外科病院)による「現地支援の実際(上里町の現地支援の実際について)」、吉田先生(清水病院)、小名木先生(彩の国東大宮メディカルセンター)、大野先生(志木瑞穂の里)による「実技 いきいき百歳体操とロールプレイ」「実技 体力測定」、岡持先生、斉藤先生(青木中央クリニック)による「フォローアップの実例」と盛りだくさんです。

 「フォローアップの実例」は当初の予定ですと霞が関南病院の中間先生の予定でしたが、急遽来れなくなったそうで、岡持先生が講義してくださいました。

確認!ご近所型介護予防

~埼玉県・全国の介護予防事業の進捗、介護予防を進める先に何があるか考えてみた~

日本の介護福祉事業は、2025年の地域包括ケアシステム完成に向けて進められています。ご近所型を進めていきたいのに、介護サービスを入れてしまうと近所のつながりから遠ざかってしまう。地域では重りを使った体操を住民主体で進めているのに、通所系のサービスであるにもかかわらず同じようなサービスを提供している。ご近所型介護予防を進めていく上で、このような問題点が生じています。今後、我々専門職や地域住民に求められるものはどんどん変わっていきます。特に、キーポイントとしては住民の主体性を引き出すという点にあると思います。

一般介護予防事業と短期集中予防サービスが機能すれば2025年は乗り切れる所まで来ているそうです。現在はまだ、そこまで到達できている自治体は多くないようですが、これからの私達の頑張りが未来につながるということでしょう。

2025年を乗り切った先には2040年問題があります。2040年には高齢者1人を現役世代が1.5人で支える肩車型社会がやってきます。2040年問題を考えるにあたって、厚生労働省が出している「保険医療2035」という報告書が参考になるので目を通しておくといいかもしれません。

この問題も我々に対する挑戦であり、これからの世代が突破していかなくてはならない問題でしょう。そのなかで、理学療法士が果たす役割は大きいと思います。

 介護予防を進める先に何があるか

 これまでの高齢者支援は専門職が一方的にサービスを提供するというような形でした。しかし、これから求められる形は、住民同士の助け合いや民間サービス、コンビニやスーパー、NPOなど地域まるごとで支えていく姿が求められています。そのなかで、専門職である我々も考え方を改めなくてはなりません。お世話型のケアプランや利用者の依存を作り出すようなリハビリテーションから脱却し、自立支援型のケプラン、また、その内容に沿ったリハビリテーションを実施していくことが求められるのでしょう。

 現在では、「介護保険」の受け皿が「通いの場」とされています。しかし、本来求められるのは「通いの場」の受け皿が「介護保険」となることです。今後、私達は地域そのものを作っていくという視点で仕事に取り組んでいくことが求められます。

実技 いきいき百歳体操とロールプレイ

求められる姿は、地域の住民主体の通いの場ですが、最初の導入時には専門職が体操をやることもあるでしょう。また、実際に体操を指導する際にも体操を提供するというものがどのようなものか知っておくに越したことはありません。

資料は、埼玉県による「ご近所型介護予防マニュアル~地域づくりによる介護予防を始めよう~」です。この資料は、病院のセラピストや他の県の自治体の方も参考になるようなものだと思います。PDFがダウンロードできますので一読しておくことをおおすすめします。

実際にいきいき百歳体操をやってみるとなかなかにハードな内容でした。声のかけ方やポイントなども資料にはわかりやすく記載されているので、この資料があれば地域に出る際にも安心して取り組むことができそうです。

以上、講習会のまとめでしたが、一番の学びは、他の病院や施設、自治体の方とのディスカッションやつながりを持てたことだと思います。

 ぜひ協会の方も、そうでない方も一度、講習会に参加してみてはいかがでしょうか?