理学療法

〈研修レポ〉PT協会主催認定必須研修(介護予防) Part2

前回に引き続き、研修レポートです。

研修2コマ目は国立長寿医療研究センターの島田先生による「介護予防の実際」です。

この講義のテーマは認知症です。

介護が必要となる原因の第二位に当たるのが認知症です。(16%)

認知症になるなら死んだほうがマシという高齢者のかたは多いです。また、物忘れがひどいということで、自分が認知症になってしまうのではないかと心配される方もいます。

認知症についての正しい知識を持ち、予防できるようにしましょう。

認知症は防げるのか?

そもそも認知症とは、

脳の変性疾患や脳血管障害によって、記憶や施行などの認知機能の低下が起こり、6ヶ月以上にわたって、日常生活に支障をきたしている状態です。

この定義から言うと、認知機能の低下があったとしても日常生活に支障をきたしていなければ、認知症には該当しません

つまり、認知機能の低下があったとしても、日常生活に支障の出ない社会であれば認知症は発症しないということになります。

社会の話も重要ですが、認知症の発症予防や発症したあとの症状の遅延という点も需要です。

MCI(Mild Cognitive Impairment) 軽度認知障害

認知症として発症する前段階として、MCI(軽度認知障害)というものがあります。認知症までは行かないけど、なんだかおかしいぞというような状態です。具体的な症状で多いのは、

  • 同じことをいったり聞いたりする
  • 物の名前が出てこなくなった
  • 以前はあった関心や興味が失われた
  • 置き忘れやしまい忘れが目立った
  • 日課をしなくなった
  • 時間や場所の感覚が不確かになった
  • だらしなくなった

などなど。このような症状が目立ち始めた段階での予防が必要になります。

単一領域のMCIであれば30%以上がMCIから正常認知機能に回復する

MCIから正常な認知機能へ回復する人には似通った要因があります。

回復する人は、

  • 認知機能低下の重症度頻度が少ない
  • 関節疾患が少ない
  • 神経画像(海馬容量が大きいなど)
  • 認知的な活動性が高い
  • 開放的な性格
  • 感覚が良い(においや視力)

といった特徴があります。

関節疾患が少ないだとか、認知的な活動が高いというのは個人でもなんとかできそうですね。

早期発見した場合は認知機能を鍛える練習をしましょう。

方法としては、

エピソード記憶を鍛える方法

・家計簿をつけるとき、レシートを見ないで思い出してみる

・2日遅れの日記をつける

注意分割機能

・料理するとき、一度に何品かを同時に作ってみる

・仕事や計算などテキパキこなす

計画力(思考力)

・効率の良い買い物の順序を考える

・囲碁や将棋、麻雀なども

・旅行の計画をたてる

認知症と食事

  • ビタミンD(野菜や果物)
  • ワイン

魚は一日あたり18.5g以上取ると認知症の危険度が1/3程度に低下します。

認知症と行動習慣

認知症の発症と行動習慣にも関連があります。それぞれの活動を年に一回行うだけで危険度が33%低下します。さらに、年に数回であれば更に33%。月に数回、週に数回、ほぼ毎日、と頻度が上がるごとに33%低下していきます。

  • テレビを見る
  • ラジオを聞く
  • 新聞を読む
  • 本を読む
  • 雑誌を読む
  • ゲームをする
  • 博物館に行く

まとめ

  1. 認知訓練:推論、記憶および処理速度を高めることを目的とした介入が、年齢に関連した認知機能低下を遅延させる。
  2. 血圧管理:アルツハイマー型の認知症を予防、遅延させるための高血圧の人への対処。
  3. 身体活動の増加:加齢に関連した認知機能低下を遅延させる。