理学療法

生活動作の評価について

訪問リハビリテーションに取り組んでいく上で、生活動作の評価は欠かせません。

身体機能の評価も重要ですが、動作の評価が必要となります。

動作の評価に関しては、定量的な評価が難しいです。

生活動作を定量的に評価するとしたら、時間の測定がおそらく再現性の高い評価方法であると思います。

しかし、時間の評価だけでは治療に結びつけることは困難です。

身体機能を捉えた上で、そのうえで動作の評価や事象について考察していくことが重要となっていくでしょう。

今回は洗濯物の評価について考えていきたいと思います。

目次

評価について

生活動作の評価は、主にその人の能力と自宅環境の2つを評価していく必要があります。

理学療法士としての教育では、身体能力の評価を中心に行ってきました。

しかしながら、自宅環境やその環境においての動作の評価はやや苦手なところではないかと思います。

どちらかというと、作業療法士さんが得意なジャンルではないかと思います。

身体機能の評価

身体機能の評価については、多くを語る必要はないでしょう。

関節可動域は、動作を行うことが可能な範囲であるか。

筋力は十分か。

立ち直りの動作は正常に出ているのか。

バランス能力は十分か。

動作をするのに十分な心肺機能を有しているか。

そのあたりではないでしょうか。

あとは、歩行の評価もしますよね。

評価の順番では、まず本人に動いてもらって、それよりもちょっと難易度の高い課題に取り組んでもらうことがいいと思います。

普段本人が取り組んでいる動作でも、療法士がみて、リスクが高いと判断した場合は難易度を下げていく必要があります。

リスクをどのように判断するかですが、療法士としてやっていくと感覚的に捉えられるようになってきます。

できれば、言語で落とし込んで理解できるようになったほうがいいでしょう。

例えば、自分の支持基底面にたいして、安定し限界の広さがかなり近いことは重要な評価の対象となるはずです。

ほかにも、自分の重心が安定性限界をはみ出したときに、立ち直りや反射が正常に見られているかは重要な評価項目となります。

静的バランス能力と動的バランス能力を両方評価しましょう。

バランス能力に低下が見られている場合、壁つたいの状態では安定して動作が行えるのかも評価しておきましょう。

あとは、本人の恐怖感なども聞いておきましょう。

セラピストが危険と評価していても、本人が危険性を感じていない場合は、自宅の生活の中では本人はその課題に取り組む事になると思います。

能の機能に異常がない場合は、本人が恐怖感を感じていない場合はおおむねリスクは低いと思ってもらって大丈夫です。

その動作が本人の身体きのを超えるような場合、恐怖感が生まれるようになっています。

本人の「怖い」というような感情を尊重しましょう。

本人が怖いと感じている場合、多くは経験が不足しているか、もしくは身体機能に問題がある場合です。

洗濯物の場合

次に動作の評価に移りましょう。

動作の評価で考えてほしいのは、どこまでならできるのか。

そして、どのような介助があればできるのかということです。

このような評価が足りていないせいで、本当では本人が取り組むことのできる可能性のある課題でも、介助がいるようなことにねってしまうことが多いです。

今回は洗濯物の評価を例に考えていきたいと思います。

本人もしくは家族の希望で、洗濯物をやってほしいとの希望があった場合。

もしくは、病気の前は洗濯が家族内での役割だった方は一考して見る余地がありそうです。

まずは、環境の評価です。

見るべきところは、

洗濯物をどこにためるのか。

洗濯機はどこにあるのか。

干場はどこなのか。

他に洗濯物を干せるような環境はあるか。

とりこんだあとは、どこでたたむのか。

洗濯し終わった衣類はどこにしまうのか。

洗濯物の導線。

そのあたりです。

洗濯の一連の流れは、洗濯物をだすところから、しまうところまでとしましょう。

動作の評価は、

1.(洗濯物を出す、ぬぐ)

2.洗濯機を回す

3.洗濯物をとりだす

4.洗濯物を運ぶ

5.洗濯物を干す

6.洗濯物を取り込む

7.洗濯物をたたむ

8.洗濯物を形付ける

このような動作に分けられます。

一番簡単な動作は、洗濯物をたたむことでしょう。

これは座ったままでもできる動作です。

難しい動作は、洗濯物を運ぶのと干す動作でしょう。

その2つの動作が問題無ければ、

洗濯動作についてはそれほど心配しなくてもいいと言えます。

この2つの能力はことります。

ひとつは、自分の重心を洗濯物の重さと釣り合うように側方に移動しつつ歩く動作です。

もう一つは、物を持ちながら情報にリーチする能力です。

どちらも、問題はバランス能力にありますが、側方への重心移動が得意か前後方向での重心移動が得意かで難易度が異なります。

まずは、本人が得意な方を日常的に問題なく行えるようにしましょう。

あとは、環境の設定で難易度を調節してあげてください。

例えば、洗濯物を運ぶ動作の場合は、洗濯物を入れるかごの大きさを調節することで、難易度の調整が可能となります。

その分運ぶ回数は増えますが、活動量が増えることは悪いことではありません。

本人としては面倒だとは思いますが。

洗濯物を干す場合は、まずは座って行えるように環境の調整から行いましょう。

いきなり外干しは難易度が高いので、部屋干しから。

手元で、服をハンガーに掛け、ちょっと高いところに引っ掛ける練習をします。

次に立位で、座っていたときにハンガーを掛けていた高さに干す。

最後に、自分の目線、もしくはそれよりも高い位置で干す。

そのような難易度の設定で行ってみるのが良いでしょう。